株のスクラップ帳

日々の記録

これまでの米中貿易懸念の経緯まとめ

ここ最近は米中貿易戦争の話題で持ちきりですが、

米国側と中国側から発せられたメッセージを時系列順にまとめます。

 

3/1:トランプ大統領が、安全保障上の脅威となっていることを理由に鉄鋼とアルミに輸入関税をかける考えを示す。

 

3/8:鉄鋼25%とアルミ10%の追加の輸入制限をかける大統領令に署名。

カナダとメキシコを除くすべての国を対象とする。

 

3/22:トランプ大統領は、知的財産権の侵害を理由に中国からの輸入製品に

最大で600億ドルの関税をかけることを発表。

これを受けて中国側は、商務省が報復の準備があると発表する。

 

4/2:中国が米国の600億ドルの輸入関税の措置に対する報復として豚肉やワインなど、

128品目に最大25%の関税をかけると発表する。

 

4/3:米通商代表部が中国の知的財産権侵害に対して産業用ロボットなどを含めて

約1300品目に25%の関税を課す案を発表。

 

4/4:中国が米国の大豆、牛肉、自動車、飛行機など計106品目に25%の関税(米国からかけられる金額と同じ程度)をかけることを発表。

 

4/4:クドロー米国家経済会議委員長など米高官が、米中間の水面下の交渉をするなど火消し発言を繰り返す。

 

4/5:トランプ大統領が、米通商代表部に中国製品に対する1000億ドルの追加関税を検討するように指示する。

 

4/6:中国が「米国側が新たな制裁リストを公表すれば迷わず反撃する」と警告。

 

4/10:習近平主席がアジアフォーラムで外資受け入れなどを打ち出し、米国との交渉余地を示す。

 

連日のように米国側と中国側から声明と発表が出てきていたので、

時系列順にまとめてみました。抜けている部分も多々あるでしょうが、

大体の流れは掴めていると思います。

こうしてみてみると、途中までは売り言葉に買い言葉のような形で

お互いに関税を掛け合うぞという話をしつつ、金額もエスカレートしているので

これは確かに端から見れば貿易戦争まっしぐらのように見えます。

それぞれの発表と同時にダウも日経も下げていたので、一時はどうなるかとも思いましたが、

トランプ大統領は突っ走り続けているものの、

途中から周りの米国の高官がこれ以上悪化しないようにと火消し発言をし始めた頃から

交渉を水面下で行い、現実的な落とし所を探すことになるだろうという論調が

増えてきたように思います。

米国側の関税の対象リストの品目には、スマホや通信機器などの製品は外されており、

中国からの輸入ができなくなっても米国の消費者が困らないような配慮があったり、

中国側も大豆や自動車など、トランプ大統領の支持基盤である米国中西部が産地の品目をターゲットにし、政治基盤を揺さぶる警告を送るなど、

お互いけん制しながらも最後の一線は越えずに踏みとどまっている様子です。

米国側も5/15に公聴会を開く予定で、それまでは産業界からの要望を聞き入れる期間を定めているのを見ると、

やはりすぐに実行に移すのではなく、交渉期間を設けて着地点を探す方向にあるようですね。

今日の習近平主席のアジアフォーラムでの演説を受けて、

日経平均前場は230円近く上昇して引けていたので、

そろそろ落ち着いてきそうな流れになっていますね。

昨日は久しぶりに外国人投資家が買い越しに転じたというニュースも出てきています。

まだまだ安心とは行かないまでも、このまま良い方へ向かって欲しいですね。

とは言っても、トランプ大統領も11月の選挙を控えているわけで、

5月中に関税の内容を具体的に決定するようですから、

うまくいけば6月頃には米中貿易戦争は落ち着くのかもしれませんが、

選挙まではまだまだ期間があります。

さらなる実績作りのために別の問題をまた掘り起こすのではないかと少し思います。

また、

初めに強い発言をしてペースを掴み、相手を交渉に引きずり込むトランプ流交渉術も

そろそろ周りが慣れてきてしまう頃だと思います。

関税の内容で中国と2往復くらいはお互いに挑発し合っていましたが、

米国に有利な交渉を行うために、今回のようなことを今後も行うとして、

また同じように強い発言から入ると、「またトランプ流交渉術か?」と

見透かされて狼少年のように相手にされなくなってくるのではないかと思います。

 

なので、

しっかり危機感を演出しようと頑張っているうちに挑発合戦がエスカレート、

そして気づけば後戻りできない場所にまできてしまった。

というようなことがありそうで、少し怖いですね。

ともあれ、中国側からも報復以外のメッセージが発せられたので

これに対する反応をまたチェックしていく必要がありますね。